当院で扱っている薬剤は、GLP-1受容体作動薬と呼ばれる薬剤で、現在、日本では糖尿病治療薬に使用されています。体重減少効果がある事から、米国FDAは、肥満治療に対してサクセンダ(注射薬)を使用する事を承認しています。
日本では肥満治療に対して、保険適応となっている薬剤はありますが、耐性や投与期間の問題などがあり、実用的とは言えません。
GLP-1(グルカゴン様ペプチド1)は、食事摂取に伴って血糖値が上昇すると、腸から分泌され、すい臓に作用してインスリン分泌を促進し、食後血糖を低下させます。また、逆に血糖値が低くなると、血糖値が下がりすぎないように調整する働きもあります。
それ以外の働きとして、中枢神経系に作用し食欲低下、胃排泄運動低下作用の他、心筋保護、血管内皮機能、脂質改善作用、収縮期血圧低下作用が報告されています。
食欲低下作用、胃排泄運動低下作用を利用する事で、1日摂取カロリーを低下させ、体重を減らしていきます。
当院では注射薬のサクセンダと経口薬のリベルサスを使用しています。
※GLP-1のダイエット薬は日本では未承認です。 当院にて使用するサクセンダは一般名をリラグルチドと言い、リベルサスは一般名をセマグルチドと言います。どちらもノボノルディスク社の製品です。サクセンダ・リベルサスはFDA(米国食品医薬局)やEU諸国では肥満治療薬として承認されており安全性が認められていますが、国内未承認薬のため、国内では効能・効果への承認が下りてない旨ご留意の上、ご使用いただきますようお願いいたします。
アメリカでは抗肥満薬として認可されており、依存性や中毒性も少ないことから安全性の高い製品です。
治療中は毎日午前中にご自身でお腹のあたりに注射して頂きます。
注射する容量に関しては、医師と相談して決定していきます。
GLP-1製剤が開発されてから12年が経ち、世界初の経口薬が発売されました。
吸収の観点から、起床時に120ml以下の水で服用します。
毎日服用して頂き、体重減少効果を見ながら、医師と相談し容量を調整していきます。
これらの症状が現れた場合には投与を中止し、医療機関を受診してください。
エムスカルプトは高密度焦点式電磁(ハイフェム:HIFEM)技術を用いて、筋肉を非侵襲的に鍛えることができる治療器です。EMSは電気的な刺激を筋肉表面にのみ与えますが、ハイフェムはMRIに等しい約1.8テスラの強力な電磁を利用し、皮下7cmまでの筋肉群に作用します。ハイフェムエネルギーの照射により、運動ニューロンのみが活性化し、筋肉組織で強力な収縮が誘発されます。随意運動では達成できない強度と頻度で筋収縮が行われることで、1回の収縮が終わる前に次の収縮と、超極大筋収縮と呼ばれる強力な収縮が起こり、30分間で腹筋約2万回の効果があると言われております。
エムスカルプトの施術により、骨格筋からのアプローチによる体型の改善、痩身を行うことができるようになりました。従来の機器や痩身療法と違い、筋肉量がUPすることで、脂肪を減少させ、基礎代謝を上げて、リバウンドしにくい体づくりをすることができます。また、膝の痛みや肺活量、体力、年齢などの問題により強度を上げての運動が不可能であった方々に対しても、膝を痛めたり転倒するリスクなしに筋肉をつけることができます。学術論文データで発表された臨床データによると、週1回、計4回の施術を受けてから1か月後に、平均で19%の脂肪減少と、16%の筋肉増加が確認されました。また、1年後のフォローアップでは結果の持続性が実証されています。
ハイフェムは体内に電気や熱を照射せず、運動ニューロンにのみ働きかけ、体の表面から組織の深部まで強力な筋収縮を引き起こす安全な技術です。そのため、起こりうるリスクは筋肉痛のみとされています。
筋肉トレーニングでは負荷と繰り返し回数を定期的に変えることが重要です。エムスカルプトもプロが行うトレーニングと同じように、刺激のパターンを切り替えながら筋肉の強化を目指します。各治療プロトコールでは、20〜30分の施術時間内に、下のイメージの様な刺激パターンを繰り返します。各部位によって最適な効果が得られる照射パターンがプログラミングされています。
ハイフェムにより、通常の自発的な筋肉トレーニングでは到達できない、超極大筋収縮が発生します。超極大筋収縮のような極度の状態に対して、筋組織は強制的に適応しようとします。結果、筋内部で筋原繊維の成長(筋肥大)と、新しい筋繊維の生成(筋過形成)プロセスが開始され、筋肉の密度及び体積が増加します。
脂肪組織では、超極大筋収縮により脂肪細胞の代謝反応が活性化され、脂肪の分解が誘発されます。強力な筋収縮の結果、筋肉内でエネルギーの需要が急速に上昇し、結果、脂肪がエネルギー源として消費されるのです。
①腹部
②臀部
③太ももの前面
④うち太もも
⑤上腕二頭筋
⑥上腕三頭筋
⑦ふくらはぎ
※①〜③は1クール30分、④〜⑦は1クール20分となります。
エムスカルプトが作動すると、筋肉が強制的に収縮させられるのがわかります。この収縮をより効果的にするために、収縮している際は力を入れずに、なるべく息を吐いて筋肉をリラックスさせてください。
筋肉トレーニングと同様、施術後1時間以内にプロテインを摂取する事をお勧めします。また、トレーニング後は吸収量もUPします。ドカ食いやカロリーの高い食べ物の摂取は控えるようにお願いいたします。
Q1:何回の施術で効果が出ますか?
A1:論文データによると、1週間に1回、1か月間(計4回)の施術を受けていただいた場合に、脂肪量平均19%DOWN、筋肉量平均16%UPとされています。また、施術を受けてから1か月後が最も効果が出ている状態とされています。
Q2:効果はどのくらい持続しますか?
A2:約半年間は継続するとされています。
Q3:皮下脂肪が多くても受けられますか?
A3:受けることは可能ですが、ハイフェムは皮下から7cmの深さまでの到達のため、効果が限定的になる可能性がございます。腹囲が90cmを超える方はまずGLP-1を用いたダイエットにより脂肪量を減らしてから受けられることをお勧めします。
Q4:年齢制限はありますか?
A4:当院では施術可能年齢は、高校生から80代までとさせていただいております。また、筋肉量が少ないと、効果の発現には時間がかかります。
Q5:痛みはありますか?
A5:筋肉が掴まれるような刺激がございますが、痛みによって出力を細かく調節できるのでご安心ください。ほぼ痛みなく受けていただくことができます。