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肩こり

頚部・肩・腰などの痛みやこりには、原因が分かっているものもありますが、はっきりした原因が分からない痛みやこりも多く存在します。近年、こうした原因不明の痛みやこりの研究が進み、改善するためアプローチが見出されています。

「ファシア」という言葉をご存知ですか?

ファシアとは、“膜”のような存在で、臓器・骨・筋肉・脂肪・靭帯・血管・神経などの組織を覆う膜の総称です。コラーゲンやエラスチンといった繊維質のタンパク質と水分で構成され、網目状の複雑な構造をしています。それが伸縮性に関与し、体がスムーズに動くようにサポートしているのです。

ファシアのイメージ

痛みやこりがない状態のファシアは、適度な水分を含み、柔軟性や弾力性が高く、皮膚と筋肉の間を滑る様に動いています。しかし、筋肉と同様に、同じ姿勢を長時間続けたり、体を動かす機会が少なかったりすると、次第に弾力を失い、硬くなっていきます。すると、皮膚と筋肉の間の滑りが悪くなり、痛みやこりを引き起こしやすくなります。これを、筋膜性疼痛症候群(MPS)と呼びます。MPSとは、筋肉を包む膜「筋膜」の異常から起きる痛み・痺れ・こりなどの症状を起こす疾患で、筋痛症とも呼ばれます。

ファシアのイメージ図

ファシアの硬さと痛み・こりの状態

こりのイメージ図

筋膜(ファシア)ハイドロリリース

伸縮性の低下や組織間の滑走性が低下し、隣接した膜と膜が癒着して生じた痛みを、生理食塩水を注入することで、膜の滑走性を改善させ、痛みやこりを取り除きます。

処置の方法

診察と超音波検査から疼痛部位を評価し、穿刺部位を決定します。消毒を行った後、エコーガイド下に針を刺し、筋膜・筋肉・その周囲に薬液(生理食塩水)を注射します。

注意事項

以下に当てはまる場合には、必ず処置前に申し出ください。

①血が止まりにくくなる薬を飲まれている場合
処置後に出血が続き、血腫になる事があります。
血が止まりにくくなる薬
・ワーファリン
・イグザレルト、エリキュース、リクシアナ、プラザキサ
・バイアスピリン
・プラビックス
②易感染性の疾患
糖尿病、悪性疾患、化学療法中、白血病、その他血液疾患、免疫抑制剤投与中などの場合感染のリスクが高くなり、蜂窩織炎・筋膜炎・皮膚壊死などを合併する事があります。

その他の合併症

痛み、内出血、痺れ、迷走神経反射など

料金表

個人差はありますが疼痛は処置後早期に改善し、数日間効果は持続します。
万が一、合併症が併発した際には治療に係る費用はご自身での負担となります。

  • ※料金は税込価格となります。
エコーガイド 3,000円
1部位 1,100円
  • ※頚部、肩・肩甲骨周囲、腰部に分け、左右各々1部位とします。